膝・半月板損傷

  • 膝の曲げ伸ばしに痛みを感じる
  • 膝が完全に伸ばせない
  • 膝の曲げ伸ばし時にコキコキ音がする
  • 膝に引っかかり感を感じることがある
  • 膝が熱を持ち、腫れ感と突っ張りがある

膝・半月板損傷とは?

半月板とは?

半月板は膝関節内にあり、C字型の板状をした線維性軟骨で膝内側の内側半月板損傷と膝外側の外側半月版からなります。大腿骨(ふともも)と脛骨(すね)の間で関節軟骨にかかる負担を分散するためのクッションの役割をにない、上下の膝関節軟骨の適合性や安定性を高めるの為のスペーサーとして存在しています。

膝関節は、その構造上、歩行ですらも体重の5倍以上の負荷がかかると言われおり、屈伸だけでなく、膝関節内で滑り運動やねじり運動などの複雑な運動もしています。

そのため、関節内部の半月板ににかかってくる力学的ストレスは大きく、使用状況や加齢により劣化・変性してゆきます。

 

半月板損傷の症状・分類

半月板が損傷されると、関節の適合性や滑りが悪くなり、半月板や軟骨が磨耗して、膝関節の引っ掛かりや痛みの原因、コキコキ・ゴキッと鳴る異音の原因、膝関節の不安定性に繋がります。

必要に応じて、半月板損傷の形態による分類や、発生した状況による急性損傷(外傷性)・慢性損傷(変性断裂)などに分類されます。

急性損傷(外傷性)

外傷性の損傷によるものです。痛みが主訴となることが殆どで、それに合わせて膝に何か噛み込むような違和感や、膝が引っかかるような違和感を感じるようになります。
場合によっては実際にロッキング(動かなくなる)をおこし、関節がある角度で引っかかり伸ばせなくなるような状態となり歩行困難になることもあります。
急性損傷ではスポーツ中のジャンプ着地時やプレイヤー同士の接触による衝撃で内側側副靱帯損傷や前十字靭帯損傷などの靭帯損傷と併発することが多く、内側半月板損傷のほうが外側半月板損傷よりも5倍多く損傷します。

慢性損傷(変性断裂)

上記の様な急性損傷から慢性化に至ったものや、加齢による膝半月板の変性、長期的な負荷の累積によって半月板損傷が起こり、同時に関節炎や膝関節水腫などを起こしたものが慢性損傷です。高齢者では、加齢に伴う半月板変性から、ちょっとした日常生活動作をきっかけに半月板損傷に至ることもあります。
膝をかばう期間が長くなると太ももの筋肉が萎縮し、更に長期間すると変形性膝関節症の原因となっていきます。
半月板の変性は概ね30代から始まり、40代から50代ではほとんど方に何かしらの半月板の変性・損傷ありと言われています。

膝・半月板損傷の原因は?

半月板の急性損傷の殆どはスポーツに伴う外傷で起こります、ジャンプ着地時、膝へのタックル、平泳ぎのキック、スキー・スノーボードのターンや転倒などで、膝に屈曲・回旋が急激に強制された際によくみられます。外傷性(急性)半月板損傷では、膝内側側副靭帯損傷・前十字靭帯損傷と併発して起こることが全体の6割を占めます。

それに対して半月板の慢性損傷は、加齢による半月板の変性を原因として起こるものや、過去の膝の外傷の後遺症として時間の経過とともに半月板損傷になるものがあります。

半月板損傷ですから、今出ている痛みは、半月板の痛みかと思われる方が多いと思うのですが、実際のところ半月板はC字型の淵の部分にわずかに神経と血管があるのみで、半月板損傷を受けやすい半月板内部には痛覚神経の分布は乏しく、半月板ではほとんど痛みを感じません。

半月板損傷によって生じた関節の微妙なズレから周辺組織(ここには痛覚神経が豊富にある)にかかるストレスが増加し痛覚神経が刺激され痛みとなり、更にそれをかばうために筋収縮が増強、炎症を起こすといった痛みの悪循環が起こっているのです。

半月板損傷の痛みの原因は、半月板の痛みではなく主に半月板の損傷をかばうために生じた『筋収縮』と『炎症』です。

半月板の痛みの原因『筋収縮』

半月板が損傷されると関節の適合性や滑りが悪くなったり、膝に掛かる負担の吸収が難しくなります、そこで身体は反射的に自己防衛を行い膝関節を守るために『筋収縮』を過剰に増強させます。結果的に自己防衛で行ったはずの『筋収縮』が関節のこわばり・引っかり感を生み、筋繊維を傷つけ膝周辺の痛みの原因となります。

半月板の痛みの原因『炎症』

炎症反応とは痛みを伴う身体の修繕反応のことです。炎症反応は膝に限らずおこります。
組織に傷がつくと身体はそれに対し炎症反応を起こし組織修繕しようとします、同時に痛みを出すことで運動制限しようとするのです。言い換えると『炎症の強さ≒修復力≒痛みの強さ』といえます。
つまり、回復力を出そうとすればするほど痛みが増強しますし、皮肉にもそれが前述の『筋緊張』を更に増強させる原因となり、ますます痛みが強くなるといった『痛みの悪循環』を起こしてゆくのです。

膝・半月板損傷のチェック法!

半月板損傷は、ほっておくと生活の質に影響するような痛みに発展することもありますので、以下のような状態がある方は、須磨あい鍼灸整骨院にご相談ください。

✔膝の痛みがある
✔膝の引っかかり感があったり、実際に引っかかる
✔膝を動かすとコキコキ音が鳴る
✔膝の中になにか挟まっているような違和感がある
✔膝がズレているような感じがする

思い当たる点があった方は、以下のようなチェックも必要になりますので、須磨あい鍼灸整骨院にお任せください。

マクマレーテスト

負傷者を背臥位(仰向け)とし、膝を最大屈曲させた状態から、下腿に内反or外反+回旋を加えながら膝を伸展進展させていきます。
施術者は膝関節裂隙部を把持し半月板の弾発音の触知、疼痛出現を観察します。
弾発音や疼痛が最大屈曲〜90度で起これば、半月板後部損傷、90度〜完全伸展までの間で起これば半月板中節損傷、内反・外旋で内側に疼痛があれば内側半月板損傷が、逆なら外側半月板損傷が推察されます。

圧アプレーテスト

負傷者に腹臥位(うつ伏せ)になってもらい、施術者は足底からかかと部分を把持し膝関節90度屈曲位として下腿骨軸に沿って膝関節に持続的に圧迫を加える。
その状態から下腿部に内旋・外旋をくわえる。
圧迫+外旋で内側に疼痛が出れば、
内側半月板損傷、陽性反応。
圧迫+内旋で外側に疼痛が出れば、
外側半月板損傷、陽性反応。

引アプレーテスト

負傷者に腹臥位(うつ伏せ)になってもらい、施術者は大腿部に自身の膝をかけ動かぬように圧迫固定し、下腿部に持続的に牽引をくわえる。
その状態で下腿部を内旋・外旋させる。
牽引+内旋で膝外側に疼痛が出れば、
外側側副靭帯損傷、陽性反応。
牽引+外旋で膝内側に疼痛が出れば、
内側側副靭帯損傷、陽性反応。
半月板損傷は靭帯損傷と合併する場合が多いので必要に応じて、その他テストも行います。

まずは、専門家にご相談ください

半月板損傷の急性損傷では腫れや痛みが強いため安易に触ると問題のある場合もありますので、速やかにお医者様や須磨あい鍼灸整骨院にご相談ください。

膝・半月板損傷の施術は?

半月板損傷はその損傷度合いによって、大きく分けて保存療法と観血療法が適応されます。
保存療法は、メスを使わない・手術をしない治療法のことです。半月板損傷の程度が軽い場合や比較的血行が維持されている場所の施術の場合、加齢性変化による半月板損傷の場合、負傷者が手術を望まない場合などに保存療法が適応されます。

観血療法(手術)では、ロッキングがひどい場合や、保存療法では対応できないものの場合は、関節鏡を膝に入れて、切除術や縫合術を行い、その後リハビリとなります。

最近では、半月板は関節軟骨へのストレスを軽減する役目が非常に大きいことがみなおされ、半月板を温存した方が長期的に見て結果が良いとゆう理由から、現在では、以前はよく行われた切除術から半月板温存(できるだけ手術で切らずにのこす)が主流となってきました。特に加齢性変性による半月板損傷などの場合は安易な観血療法はさけ保存療法から試すことが一般的なガイドラインとなっています。

半月板損傷は、それ自体も生活の質に影響するような問題となりますが、長期的にみても変形性関節症や膝関節水腫などに発展していきますので、できるだけ早く解消にむけ対応してください。

須磨あい鍼灸整骨院では、温存・保存療法を中心に、足挿板や、膝アライメントの調整、関節可動域訓練、筋力トレーニング、鍼施術やその他物理療法用い施術してゆきます。

膝の痛みや、半月板に不安のある方は、
須磨あい鍼灸整骨院でカウンセリングとチェックを受けてみてください、
ご利用者様にベストな選択と施術をご提案させていただきます。